
毎日、暑い日が続いていますね。今回は、猛暑・酷暑が続く日でもカタツムリが生きていけるか海外の事例をもとに紹介します。
最高気温が40℃以上の日は酷暑日🥵
気象庁では、最高気温が40℃以上の日を酷暑日としているそうです。
連日の猛暑で、公園や庭先からカタツムリの姿が消えたと感じた方も多いのではないでしょうか。
「暑さで死んでしまったの?」
「こんな酷暑でも生きていけるの?」
実は、多くのカタツムリは「夏眠」という方法で暑さを乗り越えています。
そして、その生命力を象徴するような、4年間眠り続けたという驚きの記録が100年以上前の動物学の教科書に残されていました。
砂漠のカタツムリ
今回の主人公は、エレミナ・デセルトルム(Eremina desertorum)。
エジプトやイスラエルなど、地中海沿岸の乾燥地帯に生息する陸生のカタツムリです。
現在は Eremina 属ですが、当時は Helix desertorum という学名で知られていました。
砂漠という過酷な環境に適応し、非常に高い耐乾燥性を持っています。
そのため、「砂漠のカタツムリ」と紹介されることもあります。

本当に4年間も眠っていたの?
この砂漠のカタツムリについては、
「4年間眠っていたカタツムリ」
として紹介されることがあります。
そこで今回は、
その話は本当に書かれているのか?
という疑問から、原典を調べてみました。
記述が掲載されていたのは、1913年に出版された
『An Introduction to Zoology』
という動物学の入門書です。
この本は、生物学を学ぶ学生や教師向けに書かれた教育用の教科書で、カタツムリが乾燥に適応した生き物であることを説明する中で、この有名なエピソードが紹介されています。

原文を読んでみる
著者はまず、
「カタツムリは寒さや暑さ、さらには干ばつにも耐える。」
と説明します。
そして、その理由を、
エピフラムによるものだと解説しています。
エピフラムとは、休眠中に殻の入口を覆う薄い膜のことで、水分の蒸発を防ぎ、乾燥から体を守る役割があります。
その代表例として紹介されているのが、この砂漠のカタツムリでした。


4年間眠り続けた記録
内容を要約すると、次のようになります。
1846年、エジプトから送られてきた砂漠のカタツムリは、死んだ標本と思われたまま、大英博物館で台紙に固定されました。
それから4年後。
学芸員のウィリアム・ベアードは、殻口に新しく形成されたエピフラムを見つけます。
「もしかすると、生きているのではないか。」
そう考えた彼は、カタツムリを温水に浸しました。
すると、カタツムリはゆっくりと殻から姿を現したのです。
翌日にはキャベツを食べ、その後は普通に活動するようになり、少し欠けていた殻まで修復し始めたと記録されています。

その後、さらに驚きの実験が!
この出来事は、当時の研究者たちに大きな驚きを与えました。
そして、
「本当にそんなに長く休眠できるのだろうか?」
という疑問から、後年、この砂漠のカタツムリを使った実験が行われます。
1904年、40匹のエレミナ・デセルトルムをブリキ製の箱に入れたまま保管したところ、約8年後にも複数の個体が生存していたと報告されています。
また、大英博物館で蘇生した個体も、その後さらに2年間生き続け、再び休眠と覚醒を繰り返したと伝えられています。
この驚くべき生命力は、長い眠りから目覚めた伝説として知られる「エフェソスの七人の眠り人(七人の眠り聖人)」にもなぞらえられました。

カタツムリを飼育していると、つい温度や湿度を細かく管理したくなります。
もちろん、それはとても大切なことです。
しかし、カタツムリは眠る事で、寿命を伸ばす事が出来る生き物なのです。
それは、砂漠のような酷暑でも耐え忍ぶ事が出来るのです。
ちなみに、今日は8月初旬。先日まで猛暑日が続いていたのですが、昨日降った雨のせいなのか
カタツムリの親子がブロック塀でミネラル補給をしていました😊
こんな小さいカタツムリが、外で夏の猛暑日を過ごしているなんて、いつも不思議思っています😌

ぷかまる 第二十話「砂漠で浮いたカタツムリ」


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