
4月26日(日)、東京・浜松町で開催された「ZINEフェス版画」に出展しました。当日は多くの方にブースへお立ち寄りいただき、カタツムリをめぐる、さまざまなお話を交わすことができました。今回はその後記として、イベントを通して見えてきた「最近のカタツムリ事情」を、いくつかご紹介します。
若い世代とカタツムリ
印象的だったのは、大学生くらいの若い女性たちの言葉です。何人かの方が、「カタツムリは本で見るもの」という感覚を持っていると話してくれました。

実際に見たことは、ほとんどない。
けれど、一度だけ見つけたときのことは、はっきり覚えていて、「とてもうれしかったです」と、少し懐かしそうに語ってくれたのが印象に残っています。
また、大学で金属工芸を学ぶ学生の方は、授業でカタツムリをモチーフにした作品を制作したそうです。スマートフォンに収められたその写真は、とても丁寧で魅力的なものでした。
しかし、その方自身も「実物のカタツムリは、あまり見たことがない」と言います。
制作にあたって困っていたところ、大学の食堂の方がカタツムリを飼育しており、1匹分けてもらえた。
そんなエピソードも聞かせてくれました。
カタツムリは、確かに存在している。けれど、どこか遠い存在にもなりつつある。そんな感覚が、静かに共有されているように感じました。
畑からの声

一方で、別の角度からの話もありました。茨城県で野菜を育てている方から、「カタツムリに作物を食べられてしまった」という相談を受けました。
詳しく特徴を伺うと、「一円玉より少し小さく、やや緑がかった黄色」とのこと。
調べたところ、「コハクオナジマイマイ」ではないか、という話になりました。
コハクオナジマイマイとは
コハクオナジマイマイは西日本原産のカタツムリですが、1990年代頃から関東にも広がり、現在では国内外来種として知られています。
農作物や園芸植物に付着して移動し、環境によっては急速に増殖します。その結果、一部地域では在来のカタツムリに影響を与える例も報告されています。

微妙なカタツムリの距離感
今回のイベントを通じて感じたのは、カタツムリが「見えにくい存在」と「身近すぎる存在」の、両方の顔を持っているということでした。
ある人にとっては、ほとんど出会えない生き物。またある人にとっては、日々の営みを揺るがす存在。
そのあいだにある微妙な距離感が、最近のカタツムリの事情という事になるのかなと思ったのでした。
ぷかまる 第七話「大学の食堂で浮いてたカタツムリ」


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