「日帰り温泉とカタツムリの意外な関係」とは、「石灰岩地では、カタツムリが多様化する傾向にある」という見解を目にした事に端を発し、更に石灰岩地は、「温泉地」でもあると本ブログ筆者が考え、私的にカタツムリと温泉、その土地の地質成分との関係性について考察する内容です。今回は、そのシリーズの第4回目です。😄
前回の内容
非火山性温泉とは?
温泉ができる方法はいくつかあります。その中でも「非火山性温泉(化石海水型)」の例として、自分が考えている仮説を紹介します。非火山性温泉とは、地下で「雨水や融雪」がたまり、地熱により温められて地上に噴出されたものです。なお、地上に噴出するためには地層が水に反応してある程度溶けやすい性質である必要があります🧐
そして、水に溶けやすい地層の一つに「石灰岩層」があります。石灰岩は、アルカリ性と反応して溶け出す性質があります。また、地下水はアルカリ性が強い傾向にあります。そのため、地下で温められた地下水は「石灰岩層」をゆっくり溶かして地表に噴出します。これが「非火山性温泉(化石海水型)」と呼ばれるものです。ちなみに、温泉の特性として「ぬるぬる」とした感触があり、少し白く濁っているなどの特徴があります😊
【参考資料】温泉ってどうやってできるの?/バスクリン
【参考資料】江戸川河川事務所/国土交通省
なぜ温泉と石灰岩とカタツムリは関係があるのか?
カタツムリは殻を背負っており、その殻の主成分は炭酸カルシウムです。さらに、石灰岩には多くの炭酸カルシウムが含まれています。そのため、カタツムリが多様化している地域は、石灰岩の産出地であり、さらに温泉地でもあるのではないかと、このブログの筆者は考えています。つまり、カタツムリの生態を考えると、「カタツムリと温泉」には意外なつながりがあるかもしれません😉
埼玉県秩父郡横瀬町について
埼玉県秩父郡横瀬町は東京都心から約60kmの場所に位置し、「カラフルタウン」の愛称で親しまれています。武甲山の北麓に広がる自然豊かな町で、ハイキングや登山、温泉、果物狩りなど、さまざまな楽しみ方ができます。
登山では、秩父市と横瀬町の境界に位置する武甲山が有名です。武甲山は、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の際に武具の甲(カブト)を隠したという伝説があり、そのことから武甲山と名付けられたと言い伝えられています。
また、武甲山は日本有数の石灰岩の産出地で、日本の高度経済成長期におけるセメントの需要に大きく貢献した鉱山とも呼ばれています。
埼玉県秩父郡の地層/地質について
埼玉県秩父郡は、地質学的に非常に興味深い地域です。秩父郡には、古生代から中生代にかけて形成された地層が広がっており、地質学の研究対象としても重要な場所となっています。
秩父郡は、「秩父帯」と呼ばれる地質帯が位置しており、日本列島を構成する地質帯の一つで、主に古生代から中生代にかけての堆積岩や変成岩から成り立っています。
さらに、武甲山の石灰岩は日本屈指の良質な鉱床です。また長瀞町にある「長瀞渓谷」は、地層の露頭が見られる場所として有名で、特に長瀞の岩畳は観光客にも人気があります。ここでは、秩父層群の地層を観察できます。
秩父地方のカタツムリの信仰
埼玉県秩父地方には、子供の耳漏れに効能があるとされる「だいろ神」というカタツムリの神が存在し、祠にはカタツムリの殻を奉納したと言われています。「だいろ」とはカタツムリのことで、地域によってはナメクジを指すこともあります。
カタツムリのような陸産貝類の信仰は、他の地方でも見受けられ、日本の九州地方とその周辺にはキセルガイ信仰が存在します。神社の大木の樹幹などに生息するシーボルトコキギセルやギュリキギセルなどを信仰対象としています。
【参考資料】カタツムリ-信仰- Wikipedia
【参考資料】キセルガイ-信仰- Wikipedia
秩父湯元武甲温泉
秩父湯元・武甲温泉は、埼玉県秩父郡横瀬町にある日帰り温泉です。温泉の泉質や特徴は以下の通りです😊
- 泉質: 単純硫黄温泉
- 特徴: 炭酸泉あり
- 効能: 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動まひ、関節のこわばり、打ち身、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進、慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、糖尿病など。
武甲温泉は、美肌の湯として知られており、炭酸泉や単純硫黄温泉の露天風呂、ジェットバス、サウナを完備しています。
入館料は平日が700円、土日祝日が900円で、小学生以下は400円(平日)または500円(土日祝日)です。
武甲温泉は、秩父・長瀞観光やビジネスの際にも利用できる素晴らしい施設です。
ちなみに、私は露天風呂がとても気に入っています。ゆっくりつかると、疲労が回復し、肩こりにとても効果があるようです。ぜひ訪れてみてください!
カタツムリの反応検査
カタツムリの反応検査とは、本ブログが独自に実施している検査です。検査の内容はとてもシンプルで、温泉で使用したタオルに温泉水を染み込ませて持ち帰り、そのタオルの上にカタツムリを乗せて反応を見るというものです。
なお、検査の評価は以下の通りです。
- 1分以内に個体が湿ったタオルの上を歩き出した場合は「良好」
- 2分以内に個体が湿ったタオルの上を歩き出した場合は「おおむね良好」
- 3分経過しても個体の反応がない場合は「反応なし」
検査結果
今回は、今年産まれたばかりのウスカワマイマイの赤ちゃんと、飼育してから今年で4年目になる我が家のカタツムリの長(おさ)であるミスジマイマイの成貝をタオルに乗せて観察しました。
観察結果は、ウスカワマイマイの赤ちゃんは、とても反応が良く「良好」でした。なお、ミスジマイマイの成貝は、タイミングが悪すぎたのか、ずっと寝ていて起きませんでした😅
観察の動画は、YouTubeでも配信しておりますのでぜひご覧ください。
ちなみに、カタツムリの赤ちゃんの方は、かなりノリノリでタオルの上を歩いていましたよ😊
※なお、温泉水であれば、必ずカタツムリが活性化する訳ではありません。筆者は、その土地を実際に訪れて、地域の地層を調査した上で、検査を行なっていますので、その点をご承知いただければと思います。
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