小学生が18分で覚える!🐌 カタツムリの冬眠が教えてくれる、いのちのひみつ速習講座

生態
百尺
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寒い冬、外を歩いてもカタツムリの姿を見かけることは、ほとんどありません。
でも、カタツムリがいなくなったわけではありません。実はカタツムリは、寒い季節になると「冬眠(とうみん)」 という、とても不思議な眠りにつくのです。この眠りは、ただ「寝ている」だけではありません。
体の動きをぐっと止めて、エネルギーをできるだけ使わないようにする、
生きのびるための大切な作戦なのです。では、カタツムリの体の中では、いったい何が起きているのでしょうか?
今回は、そんな疑問に関する、最新の科学研究をご紹介します。

カタツムリの冬眠って、どんな状態?

冬眠とは?

カタツムリは寒くなると、

  • 動かなくなる
  • 呼吸や体のはたらきがとてもゆっくりになる
  • 殻の入り口をふさいで、じっと待つ

という状態になります。

これは「体を守るための省エネモード」。
食べものがなくても、寒さが厳しくても、
春が来るまで静かに生き続けることができるのです。

科学者たちの疑問「この眠りの力、体の中の“何”がつくっているの?」

体の中に冬眠の要因となる物質を発見!

研究者たちは、ここで大きな疑問を持ちました。

カタツムリが冬眠できるのは、
体の中に特別な“物質”があるからではないか?

もし、その物質が見つかったら――
もしかすると、ほかの生きものにも
「眠りに近い状態」をつくれるかもしれません。

そこで研究者たちは、思いきった実験を行いました。

びっくり実験!カタツムリの冬眠因子をマウスへ

マウスに冬眠因子を投入!

研究では、冬眠しているカタツムリの体から
「冬眠因子(とうみんいんし)」 と考えられる成分を取り出しました。

これを、SNAPと名付けました。

そして、その成分を――
なんと マウスに移したのです。

すると、マウスの体温や活動が下がり、
まるで「冬眠に近い状態」になる変化が見られました。

これは、カタツムリの冬眠の仕組みが、ほかの動物にも影響を与える可能性を示す、とても興味深い結果でした。

体の中で何が起きているの?

SNAPがはたらくと、体の中ではこんなことが起きます。

たとえば、フルパワーで動いていた工場が、
夜になって、明かりを落とし、必要な機械だけ動かす――
そんなイメージです。

体は、

  • ムダなことをやめる
  • 大切なところを守る
  • そうじをして、整える

これを、自然がえらんだ生き残りの知恵と言えるかもしれません。

この研究がひらく未来

この発見は、まだ研究の途中です。
でも、未来へのヒントがたくさんつまっています。

たとえば――

  • 心臓の病気を守る方法
  • 臓器を長く元気に保つ方法
  • いつか、人も「体を休ませる力」を使えるかもしれない未来

そのヒントをくれたのは、
速く走る動物でも、大きな動物でもありません。

ゆっくり、静かに生きる、
小さなカタツムリでした。この小さな生きものは、もしかしたら、たくさんの未来のヒントを持っているかもしれませんよ🐌✨

研究論文について

このブログで紹介したお話は、科学者たちが実際に行った研究にもとづいています。
研究の全文は、英語の論文として公開されています。

🔗 論文タイトル(英語)
An inducer of snail hibernation causes quiescence and hibernation-like cardioprotection, through metabolic rewiring and autophagy, in mice hearts

この論文は、まだ正式な雑誌での査読(先生たちのチェック)を受けていない状態のもの(プレプリント)ですが、世界中の科学者が読めるように公開されています。

カタツムリの持つふしぎな力にせまる、最新の実験のお話が書いてありますよ。

【参考資料】論文配信元

An inducer of snail hibernation causes quiescence and hibernation-like cardioprotection, through metabolic rewiring and autophagy, in mice hearts
Cells of hibernators achieve dormancy, resembling cellular quiescence, through molecular rewiring, metabolic remodelling...

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