最近、カタツムリに与える食事について気にしている事があります。それは、塩分です🧂今回はカタツムリと塩分の関係について考察します😊
カタツムリとナメクジの先祖
カタツムリやナメクジは、かつて海に生息していた貝類の仲間が、陸上に適応する過程で進化した生き物です。そのため、進化の過程で体内に塩分濃度を一定に保つための仕組みを持っています。
ナメクジと塩分と浸透圧の関係
ナメクジの体表面は、薄い膜で覆われています。この膜は、水を通しますが、塩分は通しにくい性質を持っています。そのため、塩をかけると、膜の外側の塩分濃度が急激に高くなります。すると、体内の水分が、濃度が低い方から高い方へ移動しようとする現象(浸透圧)が起こり、ナメクジの体内の水分が外へ流れ出てしまいます。
体内の水分が失われることで、細胞が縮み、機能が損なわれてしまいます。これが、ナメクジが塩をかけられると縮んでしまう原因です。
なぜ、もともと海に住んでいた生物が塩を嫌うのか?
- 海水には、淡水に比べてはるかに多くの塩分が含まれています。海に生息していた祖先たちは、体内の塩分濃度を海水とほぼ同じに保つことで、周囲の環境に適応していました。
- 陸上に進出したナメクジの祖先たちは、体内の塩分濃度を海水よりも低い濃度に保つように進化しました。これは、淡水や湿った土壌で生活するために必要な適応と考えられています。
カタツムリも塩が苦手
カタツムリもナメクジも、どちらも軟体動物であり、体内の水分量のバランスを保つ仕組みがほぼ同じです。さらに、ナメクジはカタツムリが進化した生物と考えられています。
そのため、基本的にカタツムリも塩が苦手です🧂🐌
- カタツムリも塩をかけると体内の水分が外へ流れ出てしまい、細胞が縮んでしまいます。これは、濃度の低いところから高いところへ水が移動しようとする性質(浸透圧)によるものです。
- カタツムリはもともと乾燥に弱い生き物です。塩によって体内の水分が失われると、より一層乾燥に弱くなってしまいます。
海水には耐性があるのか?
- ナメクジやカタツムリの祖先は海に生息していた貝類であるため、海水のような、ある程度の塩分濃度には耐えられる可能性があります。
- ナメクジやカタツムリの種類によって、海水に対する耐性は大きく異なります。一部の種類は、海水に近い環境で生活できるものもいます。
- 同一の種類であっても、個体によって海水に対する耐性には差が見られます。
- 海水の塩分濃度も重要な要素です。濃度が低い海水であれば、ある程度耐えられる可能性がありますが、高濃度の海水では致命的となる可能性があります。
- 海水に置かれたナメクジやカタツムリは、体内の水分が外へ流れ出し、細胞が縮んでしまいます。この現象は浸透圧と呼ばれ、塩分濃度が高いほどその影響は大きくなります。
なお、イソアワモチはカタツムリと同じ、軟体動物腹足綱の生き物で海辺の岩礁などに住んでいます。もしかたしたら、ある程度の塩分に対する耐性があるかもしれません🤔
ただし、カタツムリと同様に肺呼吸の生物なので、海中で生活する事は出来ません🌊
流木に乗って海を渡ったカタツムリ🐌🪵🌊
小笠原諸島のみに生息するオトメカタマイマイなどは本土から流木に乗って海を渡り小笠原諸島に漂流して独自の進化を遂げたと推測されています。そのため、むしろ塩分には耐性があると考えられています。
その昔、流木に乗って島にたどり着いたカタツムリがいたなんて、驚きですよね!まるで、ロビンソン・クルーソーのようですね😊
塩分を含む食事を与えても良いのか?
私は、カタツムリに冷凍コーンを与えてみようと考えた事があって、何人かのSNSのフォロワーさんに相談をした事があります。なぜ、相談したかというと、スーパーで購入した冷凍コーンには、微量ですが塩分が含まれていたのです。そして、相談した結果「カタツムリの食事には塩分は含んでいない方が良いでしょう🤔」という結論に至りました😌
カタツムリは、そもそも食べ物として与えても、苦手なものは食べない傾向にあります。ただ、あえて塩分を含む食べ物を与える必要はないと思います🧂
もし、カタツムリにトウモロコシをあげる場合は、生のコーンか塩分が含んでいない食材を選ぶと良いと思います🌽
皆さんも、ぜひカタツムリの食事で気にかけている事があれば、ぜひ教えてくださいね😊
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