PR

あなたの感性を次のレベルに押し上げる『ミロ展』を見に行って買って来た「4枚のポストカード」de考察

番外
百尺
百尺

私は、先日の土曜日に、上野にある東京都美術館にて開催中の「ミロ展」に行ってきました。今回は、ミロ展を見に行って買ってきたポストカードを見ながら、展覧会の観覧の振り返りをご紹介します😊

スポンサーリンク

「ミロ展」を見に行った理由

東京都美術館で開催中の「ミロ展」

私は、本ブログでも紹介している通り、カタツムリの生態や飼育方法の他に、カタツムリに関連する、文化・芸術や作品にも興味を持っています。今回のミロ展では、カタツムリに関する作品が複数展示される事を知り、展覧会を見に行って来ました😊なお、今回のミロ展では、ミロの星座シリーズの作品の一つ《カタツムリの燐光の跡に導かれた 夜の人物たち》という作品が展示会と目玉👀となっていています🐌

オランダの室内Ⅰ

オランダの室内Ⅰのポストカード

《オランダの室内Ⅰ》 
1928年・油彩・カンヴァス 
91.8 x 73cm 
ニューヨーク近代美術館  

室内で、ネコや犬などの様々な生き物達とギターのような楽器で音楽を楽しむ様子が描かれています😊

ミロは、スペインで画家を志した初期の頃は、非常に精密なスペインの農村の牧歌的な風景を描いていました。ミロの初期の作品の一つである、ヤシの木が描かれた作品《ヤシの木のある家》は、アメリカの作家ヘミングウェイが購入をしたそうです。

ミロ展 Joan Miró 2025 3.1-7.6 東京都美術館
東京都美術館にて2025年3月1日〜7月6日開催。ミロのすべてがここに。初期から晩年まで、決定版大回顧展!

その後、パリに活動拠点を写すと、ピカソに出会い、フォービズムの影響を受けます。さらに、シュルレアリスムの活動に、ミロは参加すると、作風は、かなり抽象的な作品に変化して行きました。この、パリでのフォービズムの影響から描かれた作品の一つが、この《オランダの室内Ⅰ》です😃

カタツムリをテーマにした作品

《絵画(カタツムリ、女、花、星)》のポストカード

《絵画(カタツムリ、女、花、星)》
1934年・油彩・カンヴァス 
195 x 172cm 
国立ソフィア王妃芸術センター

作品の絵には、フランス語で「escargot femme fleur et étoile/カタツムリ、女、花、星」と書かれています。《オランダの室内Ⅰ》と比較すると、作品のトーンは、全体的に暗くなっています。デザインは、さらに抽象的になっています。

ただ、文字の配置と、作品のイメージが割と重なっているので、おそらく「カタツムリと花」は左手に、「女性と星」は右手に描かれているのではと、私は感じました🤔

右下の、薄暗い星空に、女性が手を伸ばしているのは、ミロの不安感を反映しているのかもしれません😌

《カタツムリの燐光の跡に導かれた 夜の人物たち》のポストカード

《カタツムリの燐光の跡に導かれた 夜の人物たち》                      1940年・水彩・グワッシュ/厚い水彩用網目紙 
37.9×45.7cm 
フィラデルフィア美術館

ミロは、1939年に戦火を逃れるため、パリからノルマンディのヴァレンジュヴィル=シュル=メールに移住しました。そして世界大戦という深刻な事態は、ミロを精神的に追い詰めます。さらにこの頃、ミロは強い「逃避感」を抱くようになりました。

作品の絵画の三日月🌛の下に目を向けると、2本の触覚を持つカタツムリらしき生き物が描かれています。そして、夜空に燐光を描きながら、這っている様子がとても幻想的な作品です🐌

やはり、カタツムリの殻を被っている様子から、「逃避」の象徴としてミロは考えたのでしょうか🤔

苦難からの脱出し、アメリカで名声を得る

《ダイヤモンドで飾られた草原に眠るヒナゲシの雄しべへと舞い戻った、金色の青に包まれたヒバリの翼》のポストカード

《ダイヤモンドで飾られた草原に眠るヒナゲシの雄しべへと舞い戻った、金色の青に包まれたヒバリの翼》
1967年・アクリル・カンヴァス
195×130
ジュアン・ミロ財団

ミロは、1940年から60年代にかけて、アメリカで高い評価を得て、巨匠の仲間入りを果たします。この頃に描かれた、通称「ダイヤモンド」は、明るく、解放観が感じられる作品です。また、当時、活躍していたアメリカの芸術家マーク・ロスコの抽象主義の影響を受けた作風となっています😊

Mark Rothko: Introduction
Learn about the life and works of artist Mark Rothko in this web feature, created in conjunction with a major exhibition...

ミロが一貫して目指したものとは🤔

焼かれたカンヴァス2
焼かれたカンヴァス2の裏

私は、ミロの芸術家としての一貫して目指したものは「対象を精密に捉える」という点にあると感じています。ミロは、初期に風景を忠実に模写するスタイルから出発しましたが、パリに移ってからは、彼の作品が理解されず個展は失敗が続き、貧しい生活を余儀なくされました。しかし、その過程で彼のスタイルは徐々に変化し、アンドレ・ブルトンの影響からシュルレアリスムの要素を取り入れた対象を抽象的に捉えた作品を制作するようになりました。

André Breton | Writer, Actor
Known for: Essai de simulation de délire cinématographique, Fragmentos de um Filme-Esmola: A Sagrada Família, Jours de F...

また、第二次世界大戦中には「星座シリーズ」を制作し、現実逃避の思いを込めつつ、戦争という対象を精密に描くのではなく、より抽象的で詩的なスタイルに仕上げました。

ミロの作品《カタツムリの燐光の跡に導かれた 夜の人物たち》は精密画とは異る方法で、戦争の悲劇をよりリアルに伝えており、彼は対象を抽象化することによって、見る者に深いメッセージをより精密かつリアルに届けようとしたのではないかと、私は考えています😌

ミロの作品は、抽象度が高い作品が多く、そのイメージは作品を見る人によっても様々だと思います。

ちなみに、撮影OKゾーンに展示してある、カンヴァスにガソリンを放って制作さてれた作品は圧巻ですよ😆

東京都美術館で開催中の「ミロ展」は、2025年7月6日まで開催されます。ぜひ、あなたの感性を更に高いレベルに押し上げる、「ミロ展」に足を運んでみてくださいね😃

コメント

タイトルとURLをコピーしました