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【驚愕】オリジナルイラストでご紹介!カンブリア紀に生息したカタツムリのご先祖様5選

生態
百尺
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本ブログでは、以前、エディアカラ紀のカタツムリの祖先の「キンべレラ」を取り上げました。今回は、カンブリア紀のカタツムリの祖先達をオリジナルのイラストを交えてご紹介します😀

今年の初めにエディアカラ紀についてご紹介しました。
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カンブリア紀とは

カンブリア紀は、地球の地質時代の一部で、約5億4000万年前から約5億2000万年前までの期間を指します。この時代は、生命が多様性を増し、複雑な形態を持つようになった「カンブリア爆発」として知られています。海洋において特に多くの新しい生物種が登場し、軟体動物、節足動物、棘皮動物などが進化して初めて現れました。この時代の終わりには、多くの基本的な動物の形態が確立され、それが今日の生態系の基盤となっています。

生態系の基盤が出来たのが、カンブリア紀です👨‍🎓

ウィワクシア

※ウィワクシアのイメージ図 ブログ作者により作成😅

ウィワクシアは、約5億年前のカンブリア紀に生息していた、環形動物の特徴を持つ軟体動物です。体長は約5cmで、円盤状の体に、トゲのような構造物が多数生えています。

ウィワクシアの体の構造は、大きく分けて3つの部分に分けられます。

  • 頭部:複眼と触角が付いており、感覚器官としての役割を果たしていたと考えられています。顎の部分に、歯舌との共通の性質が認められる。
  • 胴部:鱗のような構造色のもの(CDの裏面のような)が密生しており、体表を保護する役割を果たしていたと考えられています。
  • 尾部:トゲのような構造物が多数生えています。

ウィワクシアの生活様式については、まだ完全には解明されていませんが、海底を這い回って、藻類などを捕食していたと考えられています。

オドントグリフス

※オドントグリフスのイメージ図 ブログ作者により作成😭

オドントグリフス(Odontogriphus)は、カンブリア紀に生息していた動物の一種です。バージェス動物群から化石が発見されており、体長は約12cmです。

特徴は、頭部に2列に並んだ歯のような触手があることです。この触手は歯舌(radula)と呼ばれるもので、軟体動物の特徴的な器官です。この歯舌を使って、岩や海底の堆積物に付着した微生物やプランクトンを削り取って食べていました。

オドントグリフスは、軟体動物の祖先にあたるグループに属すると考えられています。

ハルキエリア

※ハルキエリアのイメージ図 ブログ作者により作成😂

ハルキエリア(Halkieria)は、カンブリア紀に生息していた動物の一種です。体長は約5cmで、前後が円形で、やや長方形(薬剤カプセルのような形)をしており、全身が麟片で覆われています。

特徴は、体の前後に1つずつ「貝殻」をもつことです。この貝殻は、硬い鱗片が重なり合ったもので、体の保護や浮力の役割を果たしていたと考えられています。

生物分類学上は、軟体動物門ハルワクシ綱(鱗殻綱)に属すると考えられています。ハルワクシ綱は、軟体動物の最も基盤的なグループのひとつで、腕足動物の祖先にあたると考えられています。

ハルキエリアの化石は、世界中のカンブリア紀の地層から発見されています。これは、ハルキエリアが広く分布していたことを示しています。

オルスロザンクラス

※オルスロザンクラスのイメージ図 ブログ作者により作成😎

オルスロザンクラスは、カンブリア紀に生息していた、軟体動物と無脊椎動物の両方の特徴を持つ生物の分類群です。1997年に、アメリカのノースダコタ州で発見された化石に基づいて、オルスロザス(Orthroceras)という属に分類されました。その後、中国、オーストラリア、カナダなど、世界各地からオルスロザス類の化石が発見されています。

オルスロザス類は、頭部に骨片を持ち、体側にはトゲを持つことが特徴です。また、体前部には殻、体後部にはもう1枚の殻を持つものもあります。これらの特徴は、ウィワクシアやハルキエリアなどのカンブリア紀の生物と共通しています。

ウィワクシアは、骨片で覆われた体にトゲを持つ生物です。ハルキエリアは、柔らかい体の前後方に殻を1枚ずつもつ生物です。オルスロザス類は、これらの2つの生物の特徴を併せ持っていることから、両者の中間的な存在と考えられています。

オルスロザス類は、カンブリア紀の海底に生息していたと考えられています。骨片やトゲは、捕食者から身を守るためのものと考えられています。殻は、体内の水分や栄養を保持するためのものと考えられています。

ハプロフレンティス

※ハプロフレンティスのイメージ図 ブログ作者により作成😇

ハプロフレンティスは、カンブリア紀の海に生息していた小型動物です。長さは2〜6mm程度で、殻と2本の触手を持つという特徴的な姿をしています。 

殻は、長さ4〜6mm、幅2〜3mm程度の円錐形をしています。殻の表面には、放射状の線が刻まれており、これは殻の強度を高めるためと考えられています。

触手は、長さ2〜3mm程度で、先端は鋭くなっています。触手の用途については、まだ完全にはわかっていませんが、移動、捕食、または防御などのために使われたと考えられており、その形状から、オットイアなどの捕食者から身を守るために使われていた可能性が高いと考えられています。

ハプロフレンティスは、カンブリア紀の海に広く分布していたことが知られており、カナダ、中国、オーストラリアなど、世界各地で化石が見つかっています。

ハプロフレンティスの分類については、ヒオリテス科に属するヒオリテス類とする説と、軟体動物に属する説があります。ヒオリテス類は、カンブリア紀に生息した小型動物のグループであり、殻と触手を持つというハプロフレンティスと共通する特徴を持っています。一方、軟体動物説は、ハプロフレンティスの触手の形状や、殻の表面の放射状の線などから、軟体動物に近い動物であったと考えられています。

生物の進化と多様化

生物の進化には、先ず3つのポイントがあると言われています。

  • 大量絶滅
  • 茎進化
  • 冠進化

カンブリア紀より、少し前のエディアカラ紀では、全球凍結により生物の大量絶滅が幾度となく起こったと言われています。併せて、陸地では活発な火山活動によりマグマが噴出しました。放射線を含むマグマは、僅かに地球に残った「生物」に、遺伝子レベルでの突然変異を促します。こうして「生物」は、新たな進化を遂げます。これを「茎進化」と呼びます。

生命は海で生まれ、生物として進化したのは陸地だったとする説があります。

また、陸地はマントル対流により、長い年月をかけて大きく移動を行います。移動した大陸は、分裂と結合を繰り返します。陸地に残された「生物」は、陸地の分裂の際には、様々な気候の変化にさらされて、その大陸の地球環境に適応します。また、陸地が結合する際は、様々な陸地で適応した「生物同士」の交雑が行われます。このような、大陸の離合集散により、「生物」は様々な形に進化します。これを「冠進化」と呼びます。

カンブリア紀には、様々な生物分類学的な門が生まれました。

そしてカンブリア紀に見られる「生物」の特徴に「多様化」があげられます。多くの生物は、棘があるものや、構造色を持つもの、貝殻のような硬いものを持つという特徴があります。これは、捕食する側も捕食される側も、「眼」が高度に進化した事が伺えます。このように、対象が見えている事から「食べてやる!、食べられまい!」とする生物の活動が促進され、カンブリア紀の生物は「多様化」を果たしたと言われています。そしてこれを「光スイッチ説」といいます。

【参考文献】

「光スイッチ説」とカンブリア紀の大進化:群馬県立自然史博物館 田中源吾

https://www.palaeo-soc-japan.jp/publications/91%20Tanaka.pdf

「食べちゃうぞぉ」ごっこをする我が家のカタツムリ達🐌

カンブリアとは

カンブリア紀の「カンブリア」という名称は、模式地であるイギリスのウェールズ地方の古称カンブリアにちなんで、1836年に命名されました。ウェールズは、ウェールズ語では、この地方に住んでいた部族の名称から、「キムル(Cymru)」と呼ばれます。そして「キムル」はラテン語では「カンブリア(Cambria)」と呼びます。なお、かつてローマ人達が、ウェールズの人達を「異邦人、よそ者(キムル)」と呼んでいた事に由来しています😊

カンブリアの語源は、イギリスのウェールズの古語に由来します。

異邦人とは

何億年も前から「見た目の違い」というのは、生物にとって大きな意味を持っていたのです。そして、カンブリアという言葉の由来が、その地に住む人達の見た目の違いから「異邦人、よそ者」と呼んでいた事に由来したというのは、とても皮肉な話のようにも思えます😌

なお、この「異邦人」については聖書ではこのように記しています。

もし異邦人があなたがたの国に寄留して共にいるならば、これをしえたげてはならない。

(レビ記:19章33節)
人類は皆、異邦人
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