
カタツムリは、多くの芸術家に様々なインスパイアを与えて来ました。そして、九州の長崎平和祈念像の作者として知られる日本の彫刻家の北村西望も、その一人です。今回は102歳で亡くなるまで生涯現役の芸術家を貫いた北村西望の人生哲学をご紹介します👨🎓
北村西望(1884年12月16日 – 1987年3月4日)
北村西望(以下、北村)は、長崎平和祈念像の作者として知られる日本の彫刻家です。100歳を超えてなおアトリエに立ち続け、600点に及ぶ作品を残しました。筋骨逞しい男性像を得意とし、昭和33年(1958年)に文化勲章を受章。若い頃から長寿を人生の目標とし、80年以上にわたるたゆまぬ精進が数多くの傑作を生みました。
清い心

また、北村はTV番組のインタビュー では「清い心でやらないと いいものはできない」 と答えています。この言葉は、作品の技術や技巧以上に、創作者の精神性が重要であることを示しており、北村は生涯を通じて、その芸術家としての哲学を実践ました☺️
そして、北村は晩年、芸術家としての自分の人生を振り返り「私は、こういう面白いことを仕事にしたのは、本当に私は幸福だと思っています」と語っています😃
【参考資料】NHKアーカイブス・あの人に会いたいFile No. 104/北村西望

カタツムリとのエピソード
長崎平和祈念像を制作していたある日、北村は像の足元に一匹のカタツムリを見つけました。そして半日後、再び像の元に戻ると、そのカタツムリは高さ約10メートルの像の頂点に登っていました。これに深く感銘を受けた北村は「たゆまざる 歩みおそろし かたつむり」と詠み、これを座右の銘としました🐌

「自分は天才ではないのだから、人が5年でやることを自分は10年かけてでもやらねばならない」という精神を持ち、102歳で亡くなるまで生涯現役を貫きました。その歩みは、まさにカタツムリのように遅くとも、芸術家としての精神を磨くような精進を体現していました😃
70歳の時に傑作を完成
北村の人生は苦労の連続でした。若い頃は展覧会に出品しても、なかなか賞が取れず、同期の芸術家が日展で賞を受賞すると、彫刻を辞めようと考えたこともあったようです。

また長崎平和記念像の制作段階でも「仏教ががってはいけない、キリストがかってはいけない、神道がかってはいけない」など、周囲の声やプレッシャーもあったようです。そこで、さまざまなアイディアを振り絞って70歳の時に約4年の歳月を経て、平和記念像を完成させました👴
タイパやコスパの時代は幸せか🤔
現代は、タイパやコスパの時代と言われ「短い時間、少ないコストで高い評価」が得られる事が良いと考えられる風潮もあります🤔
その反面で、一世を風靡するような高い評価を得ていたはずのものが瓦礫のように崩れ去る事も少なくなりません😑

今一度、私はカタツムリからインスパイアを得ていた北村西望の、「ゆっくりと精神を磨くような人生哲学」を学んで、幸福な人生を模索したいと考えています😌

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