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情強がひた隠しにしているカタツムリで学ぶ現代思想・アフォーダンス理論【驚愕】

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百尺
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私は、よくカタツムリをテーマに現代思想について考える事があります。そこで今回は、心理学者ジェームズ・J・ギブソンが提唱した「アフォーダンス理論」をカタツムリをテーマに解説します🐌

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アフォーダンス理論とは?

それぞれの生き物にとっての「椅子」の意味🪑

「アフォーダンス」とは、心理学者ジェームズ・J・ギブソンが提唱した、環境が生物に与える“行動の可能性”のことです。たとえば、人間にとっては「ドアノブ=握るもの」ですが、カタツムリにとっては「登るための傾斜面」かもしれません。このように、アフォーダンスは生物の身体と感覚に応じて意味が変わるのです。

例えば、「椅子」は人にとっては「座るもの」、ネコにとっては「休むもの」、カタツムリにとっては「登るもの」とも考える事が出来ます。つまり「椅子」とは、それと関わる生きるのが変われば、意味は変わるのです😌

生物学的視点から考えるカタツムリとアフォーダンス

やわかい腹足を持つカタツムリ🐌

カタツムリの生態に注目すると「柔らかい腹足」や「殻を背負った身体構造」、「粘液を使った移動」など、非常に特異な身体的特徴を持っています。ここで重要なのは、カタツムリは、どのように環境を知覚し、行動しているかです。

たとえば、次のように考える事も出来ます。

  • 垂直な壁面:人間には「登るのが困難」と映りますが、カタツムリには「這って登れる」アフォーダンスがあります。
  • 湿った葉:カタツムリにとっては「食べられる」+「隠れ場所になる」というアフォーダンス。
  • 殻の中:外敵から逃げるための「安全地帯としてのアフォーダンス」を持つ。

このように、カタツムリの身体構造・感覚能力・行動パターンによって、同じ環境が、私達とは、まったく異なる意味を持つのです。

生き物と環境の「意味の共生成」

ウィトルウィウス的人体図は、宇宙との関係を表していると言われています🪐

ギブソンのアフォーダンス理論には、フッサールの現象学やメルロ=ポンティの身体論とも通じる哲学的洞察があります。


メルロ=ポンティは、「知覚は世界をただ『受け取る』ものではなく、身体を通して『世界と関わる』こと」という視点を示しました。

カタツムリの移動の仕方を観察すると、環境に対して「粘液を這わせることで新たな地形を創出しながら移動する」という非常に能動的な営みが見られます。これは、アフォーダンス理論の中核である「主体と環境の共鳴的関係性」を象徴するような行動です。

また、メルロ=ポンティの知覚の考え方と、レオナルド・ダ・ヴィンチのウィトルウィウス的人体図に表れる宇宙と人体の関連性の思想には、次のような、親和性が見られると言えます。

レオナルド・ダ・ヴィンチは人体そのものが宇宙の秩序を体現していると考えました
  • 身体性の重視: メルロ=ポンティは知覚において身体の能動的な役割を強調し、ダ・ヴィンチは人体そのものが宇宙の秩序を体現していると考えました。どちらも、抽象的な精神や理性だけでなく、具体的な身体のあり方が世界との関わりにおいて本質的であることを示唆しています。
  • 関係性の重視: メルロ=ポンティの「世界と関わる」という視点は、主体(知覚する身体)と客体(世界)の分離ではなく、両者のダイナミックな関係性を重視します。同様に、ダ・ヴィンチの人体図は、人体を孤立した存在としてではなく、宇宙というより大きなシステムの一部として捉え、その関係性の中に意味を見出そうとしています。
  • 調和と秩序への志向: ダ・ヴィンチは、人体と宇宙の間に数学的な調和や比例関係を見出そうとしました。メルロ=ポンティの知覚の概念も、身体が世界と調和し、意味のある全体を構成していくプロセスとして捉えることができます。

このように考えると、カタツムリの渦巻き模様は、ダ・ヴィンチが追い求めた自然界の普遍的な美しさや調和、そしてメルロ=ポンティが強調した身体と世界の相互的な関わりの両方を示唆する、非常に象徴的な存在と言えるかもしれません。

カタツムリは「世界の意味を創発する存在」

先日の雨の朝に我が家の玄関にやってきたミスジマイマイ🐌

アフォーダンス理論を通してカタツムリを見ることで、私たちは「環境は生物にとって客観的に固定されたものではなく、その身体と行動様式によって意味づけられている」と考える事も可能です。

この視点は、生物の進化・生態系との関係・さらには人間における環境設計(エコロジカル・デザイン)にまで広がる深い洞察を得る事にも繋がります。

ぜひ、皆さんも、これまでとは異なった側面からカタツムリを観察してみてください。きっと、これまでとは違ったカタツムリの魅力に気が付く事が出来ますよ😊

ちなみに、先日の雨の朝に我が家の玄関に、ミスジマイマイがやって来ました🐌ここまで大きくなるのはには、何回かの、冬と夏を野外で過ごさなけれなりません😌

こうして、元気に野外で過ごしている、カタツムリは、現代人の我々とは異なるアフォーダンスを持っている証拠なのかもしれませんね😃

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