カタツムリは英語で「Snail」といいます。今回は、このカタツムリの英語「Snail」の語源を紐解きながら、古今東西の古代文明や宗教観とカタツムリの関係について考察したいと思います🤔
「Snail」の語源について📖
「Snail」の語源は、古フランス語の「esnail」にまで遡ります。この「esnail」は、ラテン語の「exagium」が変化した形と考えられています。なお、exagiumは「重量」を意味する言葉として使用されていたと考えられています。
重量とカタツムリ⚖️
「exagium」がカタツムリの語源になった理由は、カタツムリの殻の重さに注目されていたのかもしれません。殻はカタツムリにとって身を守るための重要な器官であり、その重量はカタツムリの生存に深く関わっていたと考えられます。また、重量は「重荷」を表しており、殻を背負っているカタツムリが重荷を背負っていると考えたのかもしれません。
また、別の説として、ラテン語の「cochlea」(巻き貝)が語源になったとする説もあります。カタツムリの殻は螺旋状に巻いていることから、この説も有力視されています。
カタツムリと蛇の関係🐍
「Snail」の語源は、蛇を表す英語の「Snake」の語源とも共通点があります。「Snake」の語源も古フランス語にあり、どちらも自然界の「地を這う生き物」を表す言葉として発展してきたと考えられています。
なお、「Snake」の語源は古英語の「snaca」にまで遡ります。この「snaca」は、さらに古高地ドイツ語の「snahhan」に由来すると考えられています。「snahhan」は「地面を這うもの」という意味を持っていました。
興味深いことに、「Snake」の語源はカタツムリを表す「Snail」の語源とも共通点があります。先ほど説明したように、「Snail」の語源も古フランス語を経由して、最終的には「地面を這うもの」という意味を持つ言葉に辿り着きます。
カタツムリと蛇と宗教/古代文学の関係
「蛇」は西洋の聖書に登場する代表的な生き物です。そしてインドの古代叙事詩「マハーバーラタ」には蛇の化身の「ナーガ王」が登場します。また古代中国神話に登場する神様「伏羲」も蛇の化身です。さらに日本の古事記や日本書紀に登場する怪物、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)も蛇です。
しかし、一方で宗教や古代文学にカタツムリが登場する例は、ほぼありません😭
ただし、先ほど「蛇とカタツムリの語源」を考察したように、ともに「Snail」と「Snake」の語源は実は同じなのです🤔
古代文明とカタツムリの関係🔨
古代インダス文明を発掘すると「カタツムリ」が出土することが知られています。
そして、古代エジプトの鳥のミイラからは、胃の中をCTスキャンで画像解析をした結果、カタツムリが発見されています。なお、研究チームを率いたアンドリュー・ウェイド氏によるとこのカタツムリは「(鳥が)神々の使者として死後の旅へ出発する際に、古代エジプト人が与えた“食事”の一部だという。」とのことです。
【参考資料】カタツムリの殻、エジプトの鳥ミイラ/ナショナル ジオグラフィック
古代文明と古代文学における「蛇」と「カタツムリ」の関係
古代エジプトの「鳥のミイラ」や古代インダス文明の発掘からは、古代文明とカタツムリは深い繋がりがあった事が示されています。また、古代マヤ帝国の遺跡には、カタツムリと同じ構造を持つ遺跡が複数見つかっています。
たしかに、古代マヤ文明の最高神ククルカンは、翼の生えた蛇を表しており、蛇もまた、古代文明では代表的な生き物とされることが多いです。
しかし、宗教や伝承、古代文学を現代語に置き換えて、考察した場合には、ほぼ「地を這う生き物」は蛇と現代では解釈される傾向にあるようです😌
「蛇」は実は「カタツムリ」を指していたのか🤔
聖書に代表されるような、宗教や古代文学に登場する「蛇」は「地を這う生き物」を表しており、必ずしも現代の生き物としてヘビを指しているとは限りません。
さらに今回考察したように、「カタツムリ」が古代の文化や宗教観に重要な意味を持っていた可能性が高いとブログ筆者は以下のポイントから推測しています。
- 形態の類似性: 古代人にとって「カタツムリと蛇」は、ともにクネクネとした様子が似ていると見なされた可能性があります。
- 生態の共通点: 両者とも湿った場所を好み、地上を這うという共通点があります。
- 象徴的な意味の共通性: 古代の宗教観である再生や復活といった象徴的な意味は、「カタツムリと蛇」の両者に共通して見られるものです。
神が作った最も賢い生き物とは🤔
今回、考察したように、カタツムリ「Snail」と蛇「Snake」の語源には共通性があります。また、古代文明の発掘調査では、カタツムリに関係するものが発見されています。ただし、古代の宗教文学を現代語に翻訳した場合では「地を這う生き物」は「蛇」と解釈されることが多いのです。
ただ、今後、古代文明の発掘作業や古代文字の研究が進み、それぞれの研究成果の関係性を比較検証した場合に、もしかしたら、今まで「蛇」だと思っていた生き物が、実は「カタツムリだった」ということがあるかもしれません。
ちなみに聖書では、主なる神が造ったものの中で、最も賢い生き物は「蛇」だったとされています。だとすると、神が作った最も賢い生き物とは「カタツムリ」という可能性すらあるのです🐌
主なる神が造られた野の生き物のうちで、最も賢いのは蛇であった。蛇は女に言った。 「園のどの木からも食べてはいけない、などと神は言われたのか。」
創世記 3:1 聖書 新共同訳 (新共同訳)
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