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【驚愕】学校では教えないカタツムリの「眼」の話と基礎知識 

生態
百尺
百尺

カタツムリのような、貝類の腹足綱の「眼」には、様々な形があります。今回は、様々の腹足綱の「眼」を中心にご紹介します👀

※なお、今回は「眼(め)」と「目(もく)」という表記を使用しますが、紛らわしいので、見るための機能を表す場合は「眼」、生物の分類を表す場合は「目」の字を使用します👨‍🎓

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カタツムリの視力

カタツムリの視力は、人間や他の動物とは異なる独特なもので、光の存在を感知することができます。しかし、それがどの程度詳細なものか、また色や形を区別できるかどうかは不明です。ただし、カタツムリの多くは光を避ける行動を示すことから、光の存在を感じ取れることは確かです。なお、カタツムリが活発になるのは、夜の時間帯です。

ウスカワマイマイのイラスト
カタツムリの視力は光を感じる程度です🐌 筆者撮影:自宅にて

有肺類の「眼」の種類

カタツムリのような有肺類は、「眼」のある位置によって種類を分類する事が出来ます。大まかには、カタツムリやナメクジのように大触覚の先に「眼」があるものと、タニシのように、触覚の付け根に「眼」があるものに分ける事が出来ます。

また、生物の分類の階級は「界・門・綱・目・科・属・種」に分ける事ができます。なお、「目」は「類」と表記される場合もあります。例えば「霊長類」などといいます。

ヒメオカモノアラガイ
触角を伸ばす、ヒメオカモノアラガイ 筆者撮影:自宅にて

柄眼目

柄眼目は、カタツムリのように、触覚の先に「眼」がある種類です。有肺類の約95%を占めています。全てが陸生で、水の少ない環境に、適応しています。大触角・小触角の2対の触角があり、大触角の先に「眼」があります。いわゆる、カタツムリやナメクジがこれに当たります。なお、小触覚は主に、食べ物の臭いや味を感じる事が出来ます。

ウスカワマイマイの幼貝
ウスカワマイマイの幼貝 産まれた時から、触角に目があります😊 筆者撮影:自宅にて

基眼目

基眼目は、殻があり、陸や水辺に住んでいます。頭部の触角は 1対で、「眼」は触覚の付け根にあります。水辺に住む、サカマキガイやモノアラガイがこれに当たります。頭部触角は体の中に引き込むことができますが、カタツムリの触覚のような反転はしません。なお、触覚の役割は、食べ物の臭いを感じる事などに使われています。

モノアラガイ
モノアラガイ 眼は触角の付け根にあります 画像引用:Wikipediaより

収眼目

収眼目は、体はナメクジ状で、大部分の種で、殻はありません。頭部には 1対の頭部触角があり、先端に「眼」があります。また「眼」は深海や洞窟などの暗いところに棲息する種では退化する傾向があります。しかし、その場合でも頭部触角は残されています。

なお、収眼目は 3つの科に分類されています。1つはアシヒダナメクジのグループです。殻がない巻貝という点で、いわゆるナメクジと共通しますが、体の形は上から見ると楕円形で、粘り気もあまりなく、いわゆるナメクジとは異なります。

アシヒダナメクジ
アシヒダナメクジ 画像引用:Wikipediaより

2つ目は、ホソアシヒダナメクジのグループで、主にイボイボナメクジがいます。イボイボナメクジは、いわゆるナメクジでは無く、肉食でカタツムリなどを捕食しています。また体は、細身ですが、粘り気はあまりなく、全身に小さいイボイボがあります。

イボイボナメクジ
イボイボナメクジ 画像引用:Wikipediaより

3つ目は、イソアワモチに分類されるグループです。海辺の潮間帯〜潮上帯の岩礁に生息しており、殻が無く、体の背面は肉帯によって覆われています。肉帯の表面には多数のいぽ状の突起があり、その中には外套眼という光を感じる器官が複数存在します。加えて頭部の触覚の先にも「眼」がある事から、起源の異なる光受容器官が同時に存在しており、とても複雑な進化を遂げたと言えるかもしれません。

イソアワモチ
イソアワモチ 画像引用:Wikipediaより

外套眼

外套眼は、おもに二枚貝の外套膜の周辺に、小さな柄で付着している多数の視覚器をさします。例えば、ホタテガイには、外套眼が80~100個以上存在すると言われています。つまり、ホタテガイには、なんと約100個の「眼」があるのです👀 

なお、ホタテガイは、この外套眼を使って、外敵などを察知して、殻をパクパクさせながら、泳いで逃げる事ができます。

ホタテガイの外套眼
ホタテガイの外套眼(黒い点)画像引用:Wikipediaより

まとめ

今回は、様々な腹足綱の「眼」についてご紹介いたしました。なお、貝類の分類についても、若干ふれていますが、今回の内容は貝類全てを網羅するものではありません。貝類の分類は、とても複雑で、まるで沼のように奥深いものです。もし、今回の内容に興味を持たれた方のために、併せて参考にした資料も掲載させて頂きます。

なお、生物の分類の研究は、移り変わりが早く、参考にする年代により、表記が異なる事をご承知いただければ幸いです👨‍🎓

【参考資料①】東京大学総合研究博物館/標本は語る/軟体動物の分類と系統関係

標本は語る

【参考資料②】【参考資料】東京大学総合研究博物館/貝の博物誌/1.貝類の形態と分類

貝の博物誌

【参考資料③】Schödl, Michael /Time to say “Bye-bye Pulmonata”?(2014)

https://www.pfeil-verlag.de/wp-content/uploads/2015/05/spix37_2_01.pdf

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