カタツムリは、古代から様々な形で人類と密接な関係があります。今回はマヤ文明とカタツムリの関係について3つの話題をご紹介します。
マヤ文明とは
マヤ文明は、中央アメリカに存在した古代文明で、天文学、数学、農業、建築、文字などの分野で高度な発展を遂げ、特にその細密なカレンダーシステムや数学的な知識、巨大なピラミッドや宮殿などの建築物が世界的に注目されています。
マヤ数字の0はカタツムリ
マヤの数体系は 20進法で表されています。表記は、線、カタツムリ(空の貝や豆との説もあり)、点などを組み合わせた記号で表されています。なお、カタツムリは数字の0(ゼロ)を表しています。
【参考資料】GermánPortillo
なお、マヤ文字の数字は、重要な出来事の日付として表記される場合が多く、また20進法については、古代マヤ人は手足両方の指を数えていたためと考えられています。
【参考文献】マヤ文明を知る辞典:青山和夫著
なぜ0がカタツムリなのか?
なお、なぜ0がカタツムリなのか?との理由が記された参考資料は見当たりませんでした。以下は推測となりますが、もしかしたら、カタツムリなどの陸貝は食用となる事も多いので、古代マヤ人がカタツムリを食べていた可能性はありそうです。なので、0は食べてしまった空っぽのカタツムリを表しているのかもしれません。
ちなみに、古代文明があった地域、例えばインダス文明が栄えた場所では、ラクダの骨や乾地性のカタツムリが出土しているため、古代から人類とカタツムリは、生活と密接な関わりがあったと考えられています。
カタツムリ型の天文観測所
マヤ遺跡には“カラコル”と呼ばれるカタツムリ型の天体観測所があります。直径は11mで、高さ13mの塔を持つ建物です。また、入り口は地上から2mの高さに設置されています。
内部には厚い石組みの壁とらせん状の階段があり、その基壇、戸口、窓の縦の側面を用いて、太陽の夏至や春分の日没を計ったり、月の南下の位置を確認し、金星のみかけの運行を観測していました。
なお、古代マヤ人は1年を365.2420日と計算していた事が分かっており、また現代のコンピュータで計算した場合には、1年は365.2422日となる事から、かなりの観測の精度だった事が伺えます🔭
カタツムリ型の集合住宅
メキシコ国立人類学歴史研究所(INAH)の考古学者は、エリート層が住んでいたと思われる建造物群を発見しました。発見された集合住居は、入口のアーチと、通称「カタツムリの家」「月の家」「ファルスの宮殿」で構成されています。なお、発見者の考古学者のフランシスコ・ペレス・ルイスは、「ここでは支配者家族が暮らしており、歴史上、初期の集合住居となるでしょう」と述べているそうです。
【参考資料】ARTnews
おわりに
今回は、マヤ文明とカタツムリの関係についてご紹介しました。なお、マヤ文明が栄えた地域は、現在のメキシコのユカタン半島です。またメキシコはスペインの領土だった歴史があります。そして、スペインと言えば「カタツムリの料理(カラコレス)」がとても有名です。
なので、マヤ文明の研究者(多くはメキシコの方です)は、そもそもスペインの風土や文化が背景にあるので、実際に、古代のマヤ人が「カタツムリ」を意識して、天文台や数字を作ったのかは、まだ疑問が残ります。
ただ、マヤ文明では「カタツムリ」のような形が多い事は事実であり、とても興味があります😎
皆さまは、マヤ文明とカタツムリとの関係については、どのようにお考えになるでしょうか。是非、ご意見をお聞かせくださいね😄
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