今回は、2010年に発刊されたノンフィクション作品「カタツムリが食べる音」エリザベス・ドーヴァ・ベイリーのご紹介です🐌📚
カタツムリが食べる音
概要
エリザベス・ドーヴァ・ベイリー著の『カタツムリが食べる音』は、難病に苦しむ著者が、一匹のカタツムリとの出会いを通じて、生きる希望を見つけるという実話を描いた作品です。
物語のあらすじ
34歳の若さで、原因不明の難病に侵され、寝たきり生活を送ることになった著者。絶望の淵に立たされた彼女のもとに、友人が小さなカタツムリを連れてきます。最初は戸惑いながらも、カタツムリとの時間を過ごすうちに、著者の中で何かが変わっていきます。
カタツムリが葉っぱを食べる小さな音、ゆっくりと動く姿、懸命に生きる姿。それらは、著者の心に静かに語りかけ、生きる喜びを教えてくれます。カタツムリとの交流を通して、著者は自分自身を見つめ直し、病と向き合い、そして生きる希望を取り戻していくのです。
この本の魅力
- 生命の尊さ: 病気で自分自身を否定していた著者が、小さなカタツムリとの出会いを通して、すべての生命の尊さを再認識します。
- 心の癒し: カタツムリとの触れ合いは、著者の心を癒し、穏やかな日々をもたらします。読者もまた、この物語を通じて心の安らぎを得ることができます。
- 生きる希望: 病気や困難に直面している人々に、生きる希望を与えてくれる感動的な物語です。
この本が伝えたいこと
この本は、どんな状況にあっても、生きる喜びを見つけることができるということを教えてくれます。それは、大きな出来事ではなく、小さな日常の出来事の中にこそ、幸せを見つけることができるということです。また、自分自身と向き合い、自分を受け入れることの大切さも伝えています。
こんな方に読んでもらいらい本
- 病気や困難に直面している人
- 生きる喜びを見失ってしまった人
- 動物が好きで、心温まる物語を読みたい人
この本は、単なる生き物との触れ合いを描いた物語ではありません。それは、一人の人間の心の再生を描いた、感動的な実話なのです🥹
3つ共感ポイント
私も、カタツムリと日々暮らしているので、本作を読んで共感したポイントはたくさんありました。今回はその中で、共感したポイントを3つ取り上げてご紹介します😊
ポイント①:名前を付けるのに困った😅
そうだ、この子に名前をつけてやろうかと思いはじめた。
『カタツムリが食べる音』 P49
この作品の作者の場合は、カタツムリに人間のような名前を付ける事に、抵抗があったようで、結局決まった名前は付けずに「あの子」や「snail(カタツムリ)」と呼んでいたようです。
私も2021年の夏からカタツムリ達と暮らす事になって、いろいろ調べていると、カタツムリは雌雄同体で、オス・メスの区別が無い事を知りました。
そして、どんな名前が良いのか🤔と迷いました。
自分の場合、最初のカタツムリは、まだ米粒くらいの大きさだった事もあり、オス・メスの区別がないような名前が良いと考えて「こつむ」と名付けました😊
ちなみに現在では、我が家では、たくさんのカタツムリがいますが、全て「こつむ」や「つむ」と呼んでいます😊
ポイント②:カタツムリの勉強家🐌
わたしのパートナーについてもっと知りたくて、腹足類に関する学術書を読みあさった。
『カタツムリが食べる音』 P65
私も、我が家のカタツムリはパートナーだと考えています。そして、カタツムリの専門書籍を読みあさっています😊そして、その本ブログは、様々な書籍や学術レポートを参考にカタツムリに関する、生態や飼育方法、その他の情報を配信しています。
ポイント③:カタツムリが食べる音
カタツムリの食べる、あの小さい音を聞くうちに、わたしの胸には、同じ時間、同じ場所で、あの子とわたしは共に生きているんだ、という仲間意識がはっきりと芽生えた。
『カタツムリが食べる音』 P25
例えば、猫と暮らしている方だと、子猫がミルクを飲む音というのは、とても心を奪われてしまう音なのだと思います。
カタツムリの奏でる音は、それと似ているのかもしれません🤔
私も、静かに部屋で本を読んでいると「シャリッ、シャリッ」という音がして、最初は何の音か分からなかったのですが、それが、米粒くらいの大きさのウスカワマイマイの「こつむ」がレタスをかじる音だと分かった時は、驚いて、しばらく、こつむを眺めいた事がありました。
カタツムリの食べる音というのは、意外と大きな音なんですよ😊
全てのカタツムリ愛好家へ
本書の作者は、ウィルス感染による難病を患い、以後、20年程の闘病生活が続いたと記されています。そして、作者の病状は、回復したり悪くなったりの繰り返しだったようです。
そんな闘病生活が始まる時に、彼女に付き添い「生きる目的」を与えてくれたのが、「あの子(カタツムリ)と、あの子の子供たち(カタツムリの子供達)」だったと作者は語っています。そして、そんなカタツムリとの一年間の暮らしぶりを記したのが、本書「カタツムリが食べる音」です。
是非、カタツムリ愛好家の方は読んでみて下さい。秋が深まり、朝晩は冷える日もありますが、本書を読むと、とても心が温まりますよ😊
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