ベランダや庭で、植物を育てていると、小さな琥珀色のカタツムリを見かける事があると思います。それは「コハクガイ」といいます。そして折角、育てた植物の芽やツボミを食べてしまう事もあるようです。今回は、そんな、問題が取り出される「コハクガイ」について解説します🐌
コハクガイとは
コハクガイは、北アメリカ原産の外来種のカタツムリです。日本には1960年代に侵入したと考えられており、現在は全国に広く分布しています。
コハクガイは直径約5mmの円盤形の貝殻を持ち、色は琥珀色です。肉食性で、野菜や花などの植物を食べます。特にラン科の植物が好みのようです。また、繁殖力が非常に強く、1年に100個以上の卵を産むことができます。
コハクガイは、農作物や園芸植物の被害を引き起こすだけでなく、外来種として日本の生態系にも悪影響を及ぼしています。コハクガイを駆除するには、農薬散布や手作業による捕獲などの方法が用いられています。
コハクガイの故郷
コハクガイは北米では、最も広く分布する森林に住むカタツムリのひとつです。コハクガイは、故郷では本来、高地林の葉の下や枯れ木の上に生息しています。またテネシー州では、伐採した丸太で良く見かけられるようです。
同様にメイン州では、木の残骸の上や、多くの場合樹皮の下の腐った樹皮層に生息していています。またアパラチア山脈南部では標高2,000mまで生息している事が確認されているようです。
【参考文献】Virginia Land Snails/Zonitoides arboreus (Say, 1816)(英文資料)
植物が育つ土とは
植物の肥料の植物栄養素としては窒素、リン酸、カリウムが三大栄養素と言われています。これらは、植物がその成長のために多量に必要な栄養素です。また、土の中に存在する栄養素は、植物が育つと、栄養分は植物に奪われていきます。
そのため、土壌には継続的なリン酸を含む栄養素の供給が不可欠です。
微生物や昆虫、陸生貝類などが植物の枯葉や葉っぱなどを食べて生成されるフン(💩)には、リン酸が含まれており、土壌に栄養素として還元されます。
このようにして、植物が育つ土が作られているのです🌱
つまり、コハクガイは、森で樹皮の腐った部分を食べて、それをリン酸を含む、うんち(💩)をする事で、森の木々や植物の栄養を作る働きをしているのです🐌
観賞用の植物を食べてしまう理由
良く、コハクガイは観賞用の植物を食べてしまった😢という話を聞きます。そもそも、コハクガイは何処にいたのかというと、肥料用の土の中にいたと考えるのが妥当だと思います。
陸生貝類は、土の中に潜って生活をする事が可能です。なお、仮死状態になる事で、かなり長時間、土の中にいても、酸欠になりません。更に、土の中にいる時は、省エネタイプになり、食事をしなくても、長い間生きていく事が出来ます。
土の中で長い事、寝てばかりいて、お腹が空いていたコハクガイは、苗替えなどのタイミングで、環境が変わった事で土の中から目覚めて、植物の芽や花を見つけて食べてしまうのだと思います😌
コハクガイの対策について
植物の苗替えなどのタイミングで鉢を変える場合は、土の中にコハクガイがいないか確認される事をおすすめします。
そして、もしコハクガイが土の中にいたら、枯葉や腐った木々がある場所に、逃してください🐌
コハクガイは、腐った木々や枯れ葉を食べて、その周りの土を栄養素の高い土壌にしてくれるはずですよ😊
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