ある朝、私が飼育しているミスジマイマイのスジさんの頭に「たんこぶ」が出来ていました🐌
この「カタツムリのたんこぶ」は、正式には頭瘤(ずりゅう)と呼ばれています。本記事では、「カタツムリの頭瘤」について、専門家の研究成果を参考にしながら詳しく解説いたします。
カタツムリの頭瘤とは
カタツムリの頭瘤(ずりゅう)は、カタツムリの体に現れる特徴的な突起です。頭瘤は、カタツムリの種類や個体によって形状や大きさが異なります。
頭瘤はカタツムリの感覚器官であり、フェロモンの分泌に関与していると推測され、特に生殖期に発生すると考えられています。また、頭瘤は、ぶつぶつの突起状の構造をしています。
頭瘤はカタツムリの進化の多様性の現れ
頭瘤の役割はまだ完全には解明されていませんが、カタツムリが周囲の環境を認識し、食物やパートナーを見つけるために重要な役割を果たしていると考えられています。また、頭瘤の形状や大きさは種や個体の年齢や成長状態によっても変化する場合があります。
カタツムリの頭瘤は興味深い進化の一例であり、生物の形態の多様性を示しています。
信州大学の研究成果
信州大学の浅見教授は、カタツムリのフェロモンや繁殖について研究をされており、その内容については、インターネット上にて、研究成果を発表しております🧑🎓
以下、その概要を引用させて頂きます。
オナジマイマイとコハクマイマイとを交尾させると、同時、雌雄同体の2 種は、求愛の後、交尾器を同時に露出して互いに陰茎を挿入する。だが、交尾中にコハクオナジマイマイ♂またはオナジマイマイ♀が相手を識別し、コハクオナジマイマイはオナジマイマイに精包を渡さずに交尾を中断することを示唆する行動観察結果が得られた。
2017年度:有肺類の性的隔離と繁殖干渉の化学生態学的研究
カタツムリは、基本的に視覚能力が弱い生き物とされています。そのため、対象を識別するためには、嗅覚を主に使用していると考えられています。また、種の保存のための繁殖行為については、性フェロモンを分泌し、所謂、化学反応により、繁殖対象を識別している可能性があるとの事です。
なお、同論文には、以下の内容が記述されております🧑🎓
有肺類(カタツムリ・ナメクジ)ですらも、性フェロモンの化学特性・生態機能に関する知見は皆無である。揮発性の性フェロモン物質は、眼柄(長い方の触角)の根元に隆起するこぶ(頭瘤)から分泌されると考えらえれる。
今後の研究の推進方策
カタツムリの謎が解明する日
本ブログでは、様々な角度から「カタツムリの謎」について、度々解説をしております。しかし、「カタツムリの頭瘤」についても、未だ研究課題が残されている状況のようです😌
引き続き、様々な分野でカタツムリの研究が推進される事を切に願っております😄
しかし私が思うに、おそらく、カタツムリの進化が完全に解明されるのは、そもそもの人間がもっと進化した後なのではないでしょうか。なぜなら、カタツムリの方が、この地球の生物としては、数億年単位の大先輩にあたり、生物の進化の結晶とも言える存在だからです🐌
参考資料:信州大学 学術情報オンラインシステムSOAR
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